詩・写真

2012/04/26

春の日


春の光が

ふりそそぎ

桜の花が

ふりそそぎ

子供の声が

響き渡り

あの人を吹きぬけた

風がそよぎ

人の笑顔に

また会えた

時が満ちて

過ぎてゆくのさえ

輝いている

なつかしい

瞬きの中で

まどろんでいる

満ち足りた今日は

穏やかであり

溢れるやさしさは

満開で

仰ぐ空に

差し伸べた手

それも桜


Sidaresakura


Yamazakura







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2011/09/11

夏の終わり

途方に暮れる空に

紅い風が渡る

白い雲が染めつくされて

遠く微かな星の輝きを見つけた


いつか終わっていく事に

いつも変わっていく事に

傷つかないように

綺麗な言い訳を探しては

言い聞かせていた


求めていたのは

いつだって

微かでも

くもりのない白さと

永久の輝きと


それさえあれば

どんな事があっても強くいられると


月日や何かの所為にして

忘れたわけじゃない

あきらめきれない微かな輝き


倒れそうな傾きに

不安定なバランスを足して

今日も終わっていくのです

終わればすべてよしですか


それでも

我がままに紅い夕焼けを

夜が優しく包み込んでゆく


微かな星の輝き

まだそこにある

せつないほど遠く


Hiroyukiyuuhi



 











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2011/03/21

春の雨

雨が降る
あの空から
雨が降る

空を見上げたのは
いつでしたか
何を願いましたか
何を託しましたか

うれしくて
かなしくて
はがゆくて
せつなくて

空は
青く
どこまでも
高く

あの空から
雨が降る

みな一筋の糸のように
春の雨
細い細い
やっとの思い
無数の願い

みんな
大地に届く

大地に深く眠る
命たちに届く

遺伝子に
沁みこむように

Onegai

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2010/09/23

秋分の日

シジュウカラが窓辺に降り立ち

小首をかしげた

乾いた木の葉が一枚

巣立ちした

空の青さが少し深みを増し

雲の形が自由と叫ばなくなった

静かにすべてが移り変わっていくから

私たちは

同じ夢をみる

手を合わせて祈り

眠りについては目覚め

別れと出会いを繰り返し

手放しては育み

何度でも

永久の夢をみれる

Higannbana5


Higannbana4


Higannbana2


Higannbana3


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