日記・コラム・つぶやき

2012/04/15

九州国立博物館 特別展『平山郁夫 シルクロードの軌跡』

 
 九州国立博物館 『平山郁夫 シルクロードの軌跡』へ行ってきました。


http://www.kyuhaku.com/pr/exhibition/exhibition_s27.html

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 私は中学の頃から「シルクロード」に魅せられていましたので、
 平山郁夫さんの絵は好きでした。
 でも、そんなに平山さんについて詳しく知っているわけでもなく、
 私が入院した時に、友人からプレゼントされた画集を一冊持っているだけです。

 他界された事を聞いた時は、とても残念に思いました。

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 平山さんの絵には、とても寡黙さを感じていました。
 繊細でありながらどこか大胆なのは日本画の特徴ですが、
 砂漠と駱駝、月と遺跡・・・時間の秒針の音さえ聞こえないような静けさが、
 ひんやりと漂っていました。

 
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 恥ずかしながら展に行き、初めて知ったのは、平山さんは広島原爆の被爆者であること、
 生涯をかけて壁画模写と文化財保護に努められた事です。

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 2001年3月、イスラム原理主義タリバーン政権は、バーミアンの大仏2体を砲撃・破壊しましたが、
 平山さんは、これらを復元せず、負の遺産として現状保存するよう主張されました。
 平和への真剣な願いを感じます。

 
 広島の絵を描く事は長い間出来なかったとのことです。
 晩年にようやく 広島、長崎に因んだ作品を描かれています。
 

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 ここに書かれている、平山さんの言葉を何度も、何度も読み返してしまいました。

「私は、60年前の惨劇は昨日のことのように忘れないが、

 創作は、それを乗り越え浄化して、美しいものを描くことだと考え毎日描いている。」


 平山さんの絵を見ていたら、ずーっと月光浴をしているような気分になり、
 とてもスッキリした気持ちになれました。


 そして私の好きな 平山さんの言葉
 
  “一切の責任を自分で持って今日一日を生きていくのです”


 今日もいい日でした。明日もきっと・・・。

 写真の使用は「九州国立博物館」から提供  平山さんの絵は、どうぞ生でご覧ください(*^^)v








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2012/04/06

恋文


利用者さんの息子さんが事務所を訪れた。
「いや~、参りましたよ。オヤジが恋文を書いたから渡してくれって言い出して・・」
こうゆう話には、スタッフ一同感心が尋常ではない
「どちらのおばあさまに?デイサービスでご一緒の方とか?」
「いやいや・・ヘルパーさんなんですよ」
さあ、スタッフ一同にわかに活気だちます。
「えっ?誰?」
よくよく話を聞くと、最近ヘルパーとして頑張ってくれてる、
30代前半の独身女性でした。
確かに、彼女の時は、他のヘルパーの時と違う報告が上がってくる。
ヘルパーに頼らず、自分で頑張って出来る事が多いような気がする。
男のプライドだろうか、好きな人の前ではカッコよくありたい。
うん、素敵な男のプライド。ささやかな恋心は自立支援を促します(*^^)v
小難しい介護保険の自立支援の文言より、とてもわかりやすい。

高齢者や身障者の方の、性の問題はとても難しく、私達も困惑する事も多々あります。

でも、こいぶみ・・・の響きは、性の甘さと儚さと、とても人間らしい響きではないでしょうか。
私達はしばらく黙って様子を見る事にしました。
ここで彼女をメンバーから外すと、
その男性の人間らしい響きや色合いを失う事にもなりかねません。
もちろん、ヘルパーの彼女は知りません。今までと変わらない日常が続きます。

したためられた恋文は、息子さんから「渡せるはずないだろ~、考えろよ!!!」の言葉に、
封印された模様です。

私達の事業所には男性ヘルパーがいません。
時々話題に上るのは、男性ヘルパーがいたら、何日もお風呂に入らないおばあちゃんとか、
「私、臭くない?」と気にするようになって、保清に努められるかもね。と話しています。
いやいや、男性ヘルパーがいたら、一番元気になるのは、私達女性スタッフかもしれません。
事務所のゴミ箱の蓋に、なぜか書いてある言葉 「女を忘れずにいましょう・・・」
誰が書いたん???? 少ない男性、事務長かしら・・・。(笑)



私の大好きな吉野弘さんの詩を思い出します
私が言葉に魅了されたのは、小学生の頃、
この方の詩を読んでからです。

私の永遠の片思い  吉野弘さんの詩


身も心も


身体は
心と一緒なので
心のゆくところについてゆく。


心が愛する人にゆくとき
身体も 愛する人にゆく。
身も心も。


清い心にはげまされ
身体が
初めての愛のしぐさに
みちびかれたとき
心が
すべをもはや知らないのを
身体は驚きをもってみた。


おずおずとした
ためらいを脱ぎ
身体が強く強くなるのを
心は仰いだ
しもべのように。


強い身体が
心をはげまし
愛のしぐさをくりかえすとき
心がおくれ
ためらうのを
身体は驚きをもってみた。


心は
身体と一緒なので
身体のゆくところについてゆく。


身体が
愛する人にゆくとき
心も 愛する人にゆく。


身も心も?

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2012/03/25

頑張れとは言わない


上顎癌で、顔面の骨の一部を失った私より若い友人が、がん治療の山場を乗り越えて社会復帰した。
介護施設で働きはじめた。まだまだ、話す事、食べる事に不自由さは残り、体力的にも無理は出来ないけれど、
頑張っている・・・いや、頑張っているっていうもんじゃない。
介護の必要な父親を抱え、まだ独身の彼女に、私は同じ娘や女としても、かける言葉は見つからない。
時々会って、他愛もない話をし、メールでやりとりをする。
彼女が私にそうしてくれてる事は、私も救われているように感じている。


何かのやり取りで、彼女が私を責めることがある。
それに反して、彼女を責めてしまう事になってしまう言葉や行動をとらざるしかないことがある


どうしようも出来ない事はたくさんある・・・

何もできない事もたくさんある・・


頑張れとは言わない


許し合いたい、許してほしい。そして寄り添い合いたい。


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2012/03/01

雨の中でダンスを

  
テレビでハーブ研究家の
ベニシア・スタンリー・スミスさんが言われた言葉だと聞いています。

「人生は 嵐が通り過ぎるのを 待つためにあるのではない
 雨の中でダンスを踊れ」

すべての場面に当てはまるとは言えないけれど


今の状況に押し潰されそうな時に
少しでも元気が出そうな言葉ではないでしょうか

雨の時は雨の楽しみを・・・

雨に歌えば・・・I'm singin' in the rain~♪
Just singin' in the rain~♪ 

どんな時も

今を

この今を楽しもうとする姿勢が

道を開いて行くのかもしれません。

もうすぐ、春ですね・・・きっと。


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2012/02/04

地面についた足

日常の中の、ふとした静けさの中に、
ザワザワしたものを感じる時があります。

焦りなのか、不満なのか、満たされない何かなのか・・
形や言葉にできない見えない何か。得体がしれないから不安にもなるのだろうけど・・・

ねえ、一夜開けたら銀世界かもしれない明日が、待ってるかもよ。

地面についた足はある?

明日、雪積もるのかな・・・。末娘の明日から試験が続く・・。

銀世界でもいいから、苦痛にならない、

明るい冬の明日を下さいな。

Takuhatu


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2011/10/28

介護士のつぶやき 2

「おかげさまで、子供が無事退院したんです。」
送迎の合間をぬって、わざわざ報告に来てくれた。


男性の介護職員は、結婚する、または結婚を意識すると退職する人が多い。
仕事は好きで続けたいけれど、将来を考えると、家族を守れないと・・・。


彼はまだ三十代半ば、結婚してしばらくして、新しいデイサービスの所長を任せられ、
施設立ち上げから頑張っていた。
時同じくして生まれた子供さんが、先天性の重い心臓疾患があり、
入退院を繰り返していて、三か月前に大きな手術を受けたのでした。


仕事と家庭とに挟まれながら、この日を迎えられた心中ははかりしれない。


「一安心ですね」と声をかけた。


「はい。でも今度は嫁さんとお腹の赤ちゃんの番です」と彼は照れ笑いした。


「責任が益々重くなりますね」


「アハハ、でもこれが普通でしょ」


「うん、それで幸せでしょ?」


「はい! 幸せですね~」


と自信たっぷりの笑顔に、かっこいいな~と思いました。


守るべきものを守ろうとする責任の重さを、男の人は幸せにしていくんだな~と。


頑張れ旦那さん、お父さん。


頑張れ、男性介護職員。


幸せをたくさん、感じて下さい。

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2011/07/04

ボトルキャップベア

久々に、山笠の雰囲気が感じられる天神を歩いていましたら、

見つけました。

何だろうと、思わずパチリ。

ペットボトルのキャップを集めて、

ポリオワクチンを送るのだそうです。

クマも可愛いし、キャップの色も綺麗

みんなで創っていく アート

CO2排出削減になって、小さな命を救える ボトルキャップベア物語 
http://www.daimaru.co.jp/fukuoka/hdm/store_info/bottlecapbear/

Lovebear_2


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2011/06/28

ペデュキュアと般若心経

私が介護の仕事に就いて、もうすぐ10年になります。
私がこの職に就いて、最初に担当させて頂いた方が、
亡くなられました。
96歳。女性の方。
認知症で、家族も身寄りもなく、施設での生活。

不動明王さんがお好きでしたので、車椅子を押しての散歩に、
私は必ず、不動明王さんのお寺へと寄りました。

手を合わせて、
「あなた、そなた、こなたのお陰で・・・・」が彼女の口癖でした。

彼女には好きな方がいらっしゃいました。
お相手は彼女の主治医でした。
40以上も歳の差がありましたが、
彼女は本当にお好きのようで、
定期健診の時など、声も出なくなるほど、
先生の前では恥らってありました。

私達介護士の間でも、彼女の恋にほのぼのと、
高齢で、あんなに健気に恋ができる事を、
羨ましくも思っていました。

「先生に会いたかよ~」とため息をつかれ、
「こんな姿は、先生に見られたくなか~」など、
ほんとに女性でした。

何年かして、息子さんが訪ねて来られました。
いろいろあったのでしょう、疎遠になっておられたようです。
彼女は息子さんを覚えてありました。
そして、私を紹介してくれました。
「私のね、お世話をしてくれてる人よ・・・」
息子さんは、私に対し、大きな声で「ありがとうございます!」と言われ、
深々とお辞儀をされ、しばらく頭を上げられませんでした。
私は人から、こんなにも深いお辞儀を、生まれて初めて受けました。
一生忘れる事はできません。

私達介護士は、化粧やアクセサリー、香水などをあまり使用しません。
入浴介助になれば、汗やお湯で化粧は剥げますし、
ネックレスやピアス、は認知の方から掴まれた時、危険です。
指輪は介助する時、相手の方を傷つける恐れがあります。
髪が長いままだと、引っ張られる事もあったりで、
ファッション的にはいろいろ制約があります。

でも女です。
職場は色気のない場面ばかりで、そんな気持ちも吹っ飛ぶような、
毎日です。
でも女です。女である事を意識したい・・・
みんなそうなのでしょう。
入浴介助をする時、みんな裸足になりますが、
不思議と多くの女性がペデュキュアだけはしています。

日頃、とても地味な格好をしているので、
そのペディキュアが、とても鮮やかに映ります。

お年寄りの方も、嫌悪感を抱く方は少なく、
「赤い爪、綺麗ね。黒爪もあるの?まあ、可笑しい」と笑われたり・・・
意外と寛容だったりします。

そして、あの彼女です。「私もしてほしか~」
その一言で、私達介護士・・・いえ、女性達が共感を覚え、
施設の女性皆さん、ご希望の方にペデュキュアをするイベントを行いました。

明治生まれの方や、初めてされた方など、とても喜んでおられました。
嫌悪感どころか、笑顔と歓声とで、高齢なんか関係ない、
やはりみなさん、女でした。
映画、タイタニックで、デッキに登り、思い出の青い宝石を投げ込むシーン。
彼女も真っ赤なペデュキュアをしていました。
「女の心は海のように深いの、秘密がいっぱいよ」

私は自分を着飾ることにあまり関心がなかったのですが、
その事があってから、少し勇気をだしてペデュキュアを楽しむようになりました。
お姑さんをはじめ、家人にはかなりのブーイングでしたが、
今も、こっそり続けています。赤や濃い色は抵抗がまだありますが、薄い色。
儀式のように、足の爪に色をのせています。。

彼女との係わりで、もう一つ知り得た事。
般若心経。
彼女の居室にいつもあり、
時々、めくっては唱えてありました。

宗派を問わないとされる般若心経。
とても短いお経です。
私は無宗教ですが、このお経をいろいろ調べていくうちに、
好きになりました。
書いてある内容は、
Let It Beや、ケセラセラ、Take it Easy、なんくるないさ。
のような自分の好きだった言葉とリンクしているようでした。

「私が死んだら、この経ば唱えてな」その言葉が思い出されました。
私のiphoneには、般若心経が入ってます。
今日の夕日も綺麗で、向かって唱えましたよ。

亡くなられた時、息子さんは来られなかったそうです。

ご遺体はご本人の昔からのご希望通り、
検体となりました。

そしてあの不動明王さんのところに行きました。
仏の穏やかな姿では、救えない人がいると、
自らの姿を恐ろしく変え、人を導くとの事ですが・・・
私はその姿が、切なく好きです。
父性を表しているような気がしています。

彼女にはいろんな事を教えて頂きました。
私の介護職の原点です。

今あるのは、あなた、そなた、こなたのお陰です。

ほんとうにありがとうございました。

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2011/06/19

菩提樹の花

菩提樹の花 仄かにお香の香りがしてました。  

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友達と歩いておりましたら、菩提樹の花が咲いてますの看板。
とあるお寺に誘われるように訪れました。

利休さんも訪問された事のある、歴史のあるお寺さんでびっくり。

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弘法大師が6月15日がお誕生日とのことで、
期間限定で大きな涅槃像図が公開されてありました。

とても見事な仏教美術でした。

お接待として、お茶とお赤飯と香物を頂きました。

なんだかとても心落ち着く時間を過ごせました。

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2011/06/18

【6.19】ロク テン イチキュウ~福岡大空襲を忘れない~


 行ってきました。

私より若い方が頑張ってた事が嬉しかったのと、

体験された方の直筆のメッセージが胸を打ちました。

 

そこは

とても賑やかな街の中の

ひっそりとした空間にありました

 

押し付けも

お説教もありません

 

ただそこに、実際あった事が

展示されており

幅広い年齢層の方からのメッセージがあるのみです

 

感じるままに。。。。

 

私もメッセージ書かせて頂きました。

 

個人的には、水墨画家・書道家の鵜島さんの作品をもっと見たいなと思いました。

個展は来年との事

楽しみがまた増えました(*^^)v

 

 

 

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【6.19】ロク テン イチキュウ~福岡大空襲を忘れない~

 

会場  ギャラリー天神アートフレンズ           〒810-0001 福岡市中央区天神3-3-5 昭和通り 天神3丁目バス停前

明太子のやまや3F 昭和通フタタより西へ約1分

企画/アーティストワークスLamp http://lamp.sunnyday.jp/

協賛/ギャラリー天神アートフレンズ

 

▼内容

福岡空襲の模様の写真パネル展示/メッセージボード「平和の木」

◆6月17日~19日11:00~20:00(最終日のみ18時まで) <入場無料>

太平洋戦争末期に福岡を襲った空襲の模様の写真と文章のパネル展示。その当時の様子を写真で見ることで、次の世代へ語り継ぎたいことも見えてくるように思います。(協力/引揚げ港博多を考える集い、葦書房、福岡市博物館学芸員の皆様)

その他、作家「ヨシタケ」「江上チカ」「鵜島朴同」の絵画や水墨画も展示しています他、会場には、色んな人の平和メッセージを貼りだしていきます。

 

▼催し

◆6月19日(日)15時~16時半 <入場料 500円>

絵本読み語り「かわいそうなぞう」/オカリナコンサート

最 終日の15時から、催しとして「絵本の読み聞かせ」「オカリナ演奏」を行ないます。今回の主旨に合わせて、工夫された読み聞かせでは、土家由岐雄作の 「かわいぞうなぞう」を取りあげます。第二次世界大戦中に上野動物園での実話を元にした絵本です。 (  「かわいそうなぞう」読み手/生田裕佳.アツコプロダクション)

福岡のオカリナ演奏者、田上 泉のコンサートもあります。お楽しみに♪

 

▼主旨

終 戦間際の日本各地では空襲が相次ぎ、ここ福岡でも例外ではありませんでした。6月19日の福岡大空襲、終戦から66年。今では当時を知る人々も減少して います。僕らは実体験を持たない世代だけれど、僕らが語り継がないと忘れ去られてしまいそうな、戦争の痛み、平和への想い。僕らが学んできた平和の礎(い しずえ)を、もう一度思い出してほしい。今、僕らの世代が、語り継がなければ、いつか繰り返されてしまうという、未来への想いから始まりました。

戦争の話は重いと人は言うけれど、年々軽くなっていくものの、重みを、せめてこの町が渦中にあった時期だけは語ってもよいのだと思います。

(問) 鵜島(ウシマ)080-5243-9285/lampstory@hotmail.co.jp

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