九州国立博物館 特別展『平山郁夫 シルクロードの軌跡』
九州国立博物館 『平山郁夫 シルクロードの軌跡』へ行ってきました。
http://www.kyuhaku.com/pr/exhibition/exhibition_s27.html
私は中学の頃から「シルクロード」に魅せられていましたので、
平山郁夫さんの絵は好きでした。
でも、そんなに平山さんについて詳しく知っているわけでもなく、
私が入院した時に、友人からプレゼントされた画集を一冊持っているだけです。
他界された事を聞いた時は、とても残念に思いました。
平山さんの絵には、とても寡黙さを感じていました。
繊細でありながらどこか大胆なのは日本画の特徴ですが、
砂漠と駱駝、月と遺跡・・・時間の秒針の音さえ聞こえないような静けさが、
ひんやりと漂っていました。
恥ずかしながら展に行き、初めて知ったのは、平山さんは広島原爆の被爆者であること、
生涯をかけて壁画模写と文化財保護に努められた事です。
2001年3月、イスラム原理主義タリバーン政権は、バーミアンの大仏2体を砲撃・破壊しましたが、
平山さんは、これらを復元せず、負の遺産として現状保存するよう主張されました。
平和への真剣な願いを感じます。
広島の絵を描く事は長い間出来なかったとのことです。
晩年にようやく 広島、長崎に因んだ作品を描かれています。
ここに書かれている、平山さんの言葉を何度も、何度も読み返してしまいました。
「私は、60年前の惨劇は昨日のことのように忘れないが、
創作は、それを乗り越え浄化して、美しいものを描くことだと考え毎日描いている。」
平山さんの絵を見ていたら、ずーっと月光浴をしているような気分になり、
とてもスッキリした気持ちになれました。
そして私の好きな 平山さんの言葉
“一切の責任を自分で持って今日一日を生きていくのです”
今日もいい日でした。明日もきっと・・・。
写真の使用は「九州国立博物館」から提供 平山さんの絵は、どうぞ生でご覧ください(*^^)v
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